« 2017年4月 | トップページ | 2017年7月 »

2017年5月

2017年5月16日 (火)

認知行動療法以外の神経症の解決法 21

認知行動療法以外の神経症の解決法について述べます。

なおボランティア活動で、無料のメールカウンセリングをカウンセラーの中島が行っています。ご希望の方は、下のメールアドレスをクリックしてください。リンクします。
⇒  believer-will@true.ocn.ne.jp

認知行動療法以外の神経症の治療法で、有力な方法は精神分析療法です。

精神分析療法では夢や、幼児期のこころの体験を扱います。
そして、その体験から神経症の解決をします。

従って、治療は長期間に及ぶことが多いです。
この精神分析療法は、神経症を自分自身で理解するにはとても役だちます。

しかし神経症の解決には、積極的なアプローチこそが必要です。
症状に対してできるだけ具体的にアプローチして、症状をコントロールできるようになることこそが必要です。そうしてこそ、神経症を解決できるのです。

そのための方法は、認知行動療法です。
現実に精神分析療法よりも、認知行動療法によって症状の改善される人は多いです。
ただし症状によっては、逆もあります。単純には言えません。

次は、認知行動療法の本質について述べます。

2017年5月19日 (金)

認知行動療法の本質 22

認知行動療法の本質について述べます。

なおボランティア活動で、無料のメールカウンセリングをカウンセラーの中島が行っています。ご希望の方は、下のメールアドレスをクリックしてください。リンクします。
⇒  believer-will@true.ocn.ne.jp

認知行動療法は症状の改善される人のとても多い、優れた方法です。
また自分で神経症を、治すことのできる方法です。

その方法は、症状ごとに異なります。
しかし、その本質は同じです。

認知行動療法の本質の一つは、「行動だけがコントロールできる」ということです。
この場合の行動とは、第三者が外から見ることのできる行為を言います。

不潔恐怖症の人が、必要以上に『手を洗う』ことは行動です。
認知行動療法では、人がコントロールできるのはその『手を洗う』という行為だけと考えます。逆に感情と思考は、コントロールできないと考えます。

認知行動療法では神経症の不潔恐怖症の人が、必要以上に『手を洗う』ことが行動です。そして、人がコントロールできるのはその『手を洗う』という行為だけと考えます。

逆に感情と思考は、コントロールできないと考えます。
しかし、これらは歪んだ認知から発生していると考えます。

そしてその歪んだ認知も、修正するのです。
この認知に対する修正も、大切です。

今は行動の修正の方向から、述べていきます。そのほうが、理解しやすいと思います。
次に、『手を洗う』ことを例に、さらに考えます。

神経症の不潔恐怖症の人が、自分の手が汚れていやだと思うことは感情です。
それに対する必要以上の心配は、思考によるものです。その結果、必要以上に手を洗うことは行動です。

結局、認知行動療法はこの行動の修正を目的とします。
そしてその行動のみが、コントロールできるのです。

感情と思考は、コントロールできません。
この事実は、多くの神経症の人を救います。

神経症の人は、感情と思考もコントロールしようとしがちだからです。
それこそが、悪循環の始まりでした。行動のみが、コントロールできるのです。

例えば認知行動療法では適切なタイミングで、具体的な行動目標をアドバイスします。
具体的には、「鍵の確認は3回まで」というものです。

そして、認知行動療法では感情や思考がどうであっても、「鍵の確認は3回まで」という行動ができれば、それだけで良いのです。

この「鍵の確認は3回まで」という行動ができれば、そのときには感情、思考を含む強迫観念は減少しています。

即ち、行動を減少させればすべてはOKだと考えます。
それが、神経症に対する認知行動療法の本質です。

ここには、認知行動療法では強迫行為は自分でやめられるという考えが根本にあります。確かに認知行動療法によって、強迫行為はコントロールできるようになります。その学習が、認知行動療法です。

極端な話、鍵の確認行為は鍵のそばに、猛犬がいればOKです。そうすれば、鍵の確認はもうできません。普通それほど極端なことをしなくても、強迫行為はコントロールできます。

ノイローゼの人が強迫行為をコントロールできないのは、他に理由があります。それは強迫行為を行なわないときの、不安感です。それと不快感です。これに負けて、しまうのです。

例えばガスの栓を確認する神経症の人は、ガスの栓を確認しないと不安感と不快感におそわれるのです。その結果、確認という強迫行為を行ってしまいます。言いかえれば、ガスの栓を確認しないと「気がすまない」のです。「気がすまない」ために、強迫行為を繰り返し、「気がすむ」ようにしようとするのです。

従って強迫行為を行うときに、こころの中で言いかえればだいぶ楽になります。
ガスの栓の確認する時に、こう言いかえてください。

「ガスの栓を確認しないと、気がすまない」→「本当はOK」

これだけでもかなり楽になります。
さらに強迫行為をコントロールできるようになると思考、感情、それにともなう強迫観念も減少します。大切なことは、行動を変えることです。これが原則です。

ただし強迫行為をストップした初期の段階では、一時的に強迫観念は増加します。
いままでは強迫行為は不安からの逃げ道であり、かつ強迫観念の逃げ道でした。その強迫行為をストップすれば、強迫観念は一時的には増加します。

認知行動療法を始めても、この初期の強迫観念の増加によって認知行動療法そのものをストップしてしまう人は現実に多いのです。とても残念なことです。皆さんは強い意志を持って認知行動療法を続けて、最後に神経症を自分自身で解決してください。

その初期の段階の強迫観念を通り抜ければ、強迫観念はコントロールできるようになります。ただしこの初期の不安感は、それほど強くありません。乗り越えられないものでは、ありません。

その初期の段階において、強迫行為をストップできればノイローゼは克服できます。このことは大切です。次はエキスポージャー(曝露法:恐怖や不安症状 の原因となる状況や刺激に、クライエントを段階的にさらすことで、不適応反応を消去する )における、不安について述べます。エキスポージャーを行うと、不安は強まります。

しかし多くの場合は、この初期の段階で強まった不安がピークです。それ以上、不安が高まることはありません。最初の不安は、それ以降の不安の程度を示しています。

特に大切なことは、最初の2、3回のエキスポージャーにおいて練習が成功した人は神経症が解決する可能性は高いという事実です。これは大きな事実です。
したがって、最初の2、3回は特に練習に力を入れてください。

次に、認知行動療法の成功のポイントについて述べます。

認知行動療法により、神経症を自分で解決して行くときに強迫行為をストップさせ、向き合うということは必要です。しかしこのことは、初期の段階では不安を増加させます。そのときに家族や友人の、協力は必要です。認知行動療法の成功のポイントは、その協力です。協力があれば苦しい状況も、乗り越えられます。

認知行動療法の成功のポイントは、その協力者です。
協力者がいないと、三日坊主で終わりやすいのです。これは事実です。

モデルにより述べます。
ある女子中学生は理科の授業で、生物の解剖を行いました。
そのときに理科の先生が、「手をよく洗うこと!」と言いました。

それから、この女子中学生の神経症とその強迫行為は始まりました。
自分では大丈夫と思っていても、手を洗うことをやめられません。

この女子中学生には汚染されていると思われるものに一定時間、触れるエキスポージャーを行いました。さらに手を洗うという強迫行為も、ストップする方法も行いました。

初めは、うまくいきませんでした。しかし家族の協力により、この二つのことを行いました。その結果、神経症を克服したのです。

この女子中学生は、私達のカウンセリングルームから遠いところに住んでいました。よって、私達はメールと電話によりアドバイスしました。そのアドバイスを本人と家族は家庭で行い、神経症を克服したのです。

神経症の症状は多くの場合、家庭でも起きます。
よって、家庭でも自己治療できるのです。

このことに関しては個人面接による認知行動療法でも、ほぼ同じです。
正確には、多少異なります。次に、家族の協力について述べます。

家族の協力は、一緒に家庭での練習につきそうことです。
そして、励ますことです。家族は、カウンセラーの代わりと考えてください。したがって家族を信頼してください。これは大切です。

しかし神経症の人の症状は、個人的な問題です。本当に信頼できる人しか協力者の役割ははたせません。これも事実です。

次は、認知行動療法の家庭での練習時間に関して述べます。先ず、結論から述べます。
認知行動療法の家庭での練習時間は、1~2時間ぐらいです。

神経症的な不安、恐怖に向き合う時間は1~2時間ぐらいが適切です。
このぐらいの時間、神経症的な不安、恐怖に向き合うとそれは減少していきます。

そして最も、減少率も高いのです。
よって、このぐらいの時間は練習してください。

いままでは、神経症の不安、恐怖から少し目をそらしました。
そして神経症の不安、恐怖に向き合うことなく強迫行為を行いました。
それを何回か行い、その場を逃れてきたのです。

そしてその結果、神経症を学習していったのです。
今度はその間違えた学習を解除します。その解除のための学習をするのです。

そのための1~2時間ぐらいの練習により、あなたは強迫行為に支配されなくなります。
新しい本当の、適応を学習します。

神経症克服のための内的な要因は、認知行動療法を継続する忍耐です。

「継続は力なり」です。
先ず、認知行動療法を30時間行ってください。

この30時間が、神経症克服のために必要な最低時間です。
その、自己治療には波があります。
ある日はとても、スムーズに進みます。
ただし、逆もあります。

その逆のときこそ、家族の協力は必要です。
認知行動療法が、スムーズに進まなくなったときに粘り強く努力するには、家族のはげましが必要です。それが、認知行動療法の成功のポイントです。

なお認知行動療法では、自己治療の目標の設定は大切です。
それは、認知行動療法はいままでの間違えた学習を正す方法だからです。

したがって、その正すべき間違えた学習を明白にしなければなりません。
さらに、その修正目標も可能なものでなければなりません。

しかし多くの人は、その治療目標がはっきりしていません。
ばくぜんとしています。
「きらくに生活したい」のような人が、多いのです。

認知行動療法は、より具体的な目標設定が必要です。
たとえば一日に強迫行為である鍵の確認を、半分以下にすることを目標にします。
そのほうが、自己治療のための計画も作成しやすいのです。

そして最後は、鍵の確認は1回にすることを目標にします。
これが認知行動療法の、最終目標になります。このように最終目標に、近づきます。

認知行動療法の最終目標に近づくためには、小さなステップを踏みます。
その一歩が、さらに前に進みます。
そして最後に、認知行動療法の最終目標は達成されます。

その認知行動療法の最終目標は、強迫観念や強迫行為に支配されないことです。
強迫観念や強迫行為に、巻き込まれないことです。

認知行動療法では、先ず長期目標を設定します。
そしてそれに、忍耐を持って進みます。

とても困難な道です。しかし、それは神経症克服のための道です。
勇気を持って前へ進みましょう!

その長期目標の設定には、原則があります。
原則に従って、長期目標を設定します。
先ず多くの場合、神経症の人は多くの症状があります。
これが、認知行動療法の長期目標の設定の第1ハードルです。

その第1ハードルは、「先ず、最も困っている症状に目標を設定する」ということです。これは大切です。第1ハードルは最も困っている症状ゆえに、神経症克服のためには最も適切です。経験的に言えば、その第1ハードルにあなたの神経症の原因と克服のエッセンスは凝集されていると言えます。

さらには多くの場合、最も困っている症状を中心にして他の症状も重なっています。
これが、認知行動療法の長期目標の設定の第1ハードルは、「先ず、最も困っている症状に目標を設定する」理由です。

例をあげてみます。
ある不潔恐怖症の人は、汚いものから逃げないように目標設定をしました。
この人は汚いものから逃げることが、中心となる症状だからです。

その結果、手を洗うことも自然に減りました。
したがって、この人のケースでは汚いものから逃げないようにすることによって、問題はすべて解決したのです。

このように認知行動療法は、「先ず、最も困っている症状に目標を設定する」ことから、スタートします。

そしてその「最も困っている症状」に対して、忍耐強くエキスポージャーと反応妨害を行ってください。そのときに急がないで、ゆっくり忍耐強く行うことが大切です。

次は第1ハードルの、「先ず、最も困っている症状に目標を設定する」ことについて具体的に述べます。

いまあなたの生活を、最も妨げている神経症の症状を解決することは大切です。
さらにその最も生活を妨げている症状を、解決するための努力をしていると自覚することも大切です。

あなたは実り豊かな生活へ向かって、進んでいるのです。
それも同時に、自覚してください。

繰り返しますが認知行動療法では、先ず最も困っている症状に目標を設定することが大切です。このことに関して、当カウンセリングルームにお問い合わせがありました。

それは、ほぼ同じぐらいの二つのことで困っている神経症の人からのお問い合わせです。それに関しては、次のようになります。

二つ以上お困りのことがあったら、先ず強迫行為の自己治療を行います。
困っていることの中で、強迫行為を優先的に自己治療することは大切です。

それは行動をコントロールすることは、比較的容易だからです。
しかし考えをコントロールすることは、難しいのです。

もし二つ以上のことがともに強迫行為の場合は洗浄強迫、確認強迫の順番で行ってください。これは自分自身で、自己治療が可能な順番です。このようなケースでは、自己治療が可能な順番で行います。

神経症の認知行動療法では先ず最も困っている症状に目標を設定し、次にその最も困っている症状を、認知行動療法が適応できるようにさらに具体的なものに変換する必要があります。そのステップを踏まないと、現実に認知行動療法を行うことは難しいのです。

次に、その方法を具体的に述べます。

神経症の認知行動療法では、先ず最も困っている症状に目標を設定し、次にその最も困っている症状を、認知行動療法が適応できるようにさらに具体的なものに変換します。確認行為の人を、モデルにします。

確認行為の人はガスの栓、家の鍵を必要以上に確認します。
先ずその確認行為を、困っている順番に紙に書いてください。

次に、その内容を以下のように変えます。
「ガスの栓の確認は、夜の一回だけにする」
「鍵の確認は、外出時に一回だけにする」このように、具体化します。そして、それを長期目標に積み上げていきます。

現実にカウンセリングを行っていると、次のような質問は多いのです。

「鍵は何回、確認するとよいですか?」
「掃除は、どれだけすればよいですか?」
この質問は、とても多いのです。

私はいつも、こう答えます。
「あなたが神経症になる前と、同じでよいのです。」

これが長期目標になります。
次は、「認知行動療法の実行方法」を述べます。

さらに述べます。

« 2017年4月 | トップページ | 2017年7月 »